Zoho Deskの「案内ボット」とは? ナレッジベースをAIで活用する方法 ②

2026/09/29 18:23

第2回:案内ボットをWebサイトから利用する方法

前回は、Zoho Deskの「案内ボット」を設定し、ナレッジベースの記事を学習させ、実際に質問できるところまでをご紹介しました。
ただ、案内ボットを実際に利用する場合、毎回Zoho Deskにログインして質問するのでは少し使いにくいケースもあります。
例えば、Webサイトの利用者や社員がスマートフォンから気軽に質問できるようにしたい場合です。
Zoho Deskでは、「どこでもサポート(ASAP)」という機能を利用することで、案内ボットやナレッジベースをWebサイト上から利用できます。
今回は、Webページに「AIに質問する」「マニュアルを調べる」といったボタンを設置し、そこから案内ボットを起動する方法をご紹介します。


1. 「どこでもサポート(ASAP)」とは?

Zoho Deskの「どこでもサポート(ASAP)」は、Zoho Deskのサポート機能をWebサイトなどに組み込むためのウィジェットです。
ASAPでは、例えば次のような機能を利用できます。

  • ナレッジベース
  • 案内ボット
  • 問い合わせ
  • コミュニティ
  • SalesIQチャット
  • ガイド付き会話

今回の目的は、Webサイトから案内ボットを利用することなので、必要な機能だけを有効にして使います。
イメージとしては、このような構成です。
Webサイト
↓
「AIに質問する」ボタン
↓
Zoho Desk ASAP
↓
案内ボット
↓
ナレッジベース



    2. 案内ボットをWebから利用できるようにする

    まず、前回作成した案内ボットをWebから利用できるようにします。
    設定 → Zia → 案内ボット
    から対象の案内ボットを開きます。
    利用対象の設定で、「顧客」を有効にします。
    さらに利用経路として、
    「Web」を有効にします。
    担当者向けだけに設定されている場合、ASAP側で案内ボットを選択できません。
    Webサイトから利用したい場合は、ここを忘れずに設定します。


    3. ASAPウィジェットを作成する

    次に、Zoho Deskの設定画面から「どこでもサポート」を開きます。
    新しくウィジェットを作成し、利用する部門や機能を設定します。
    今回のように、ナレッジ検索と案内ボットを中心に利用する場合は、例えば次のような設定にします。

    • Knowledge Base:ON
    • Answer Bot:ON
    • Tickets:OFF
    • Community:OFF
    • SalesIQ Chat:OFF
    • Guided Conversations:OFF

     必要な機能だけを有効にすることで、シンプルなウィジェットとして利用できます。
    Answer BotをONにすると、利用する案内ボットを選択できます。
    ここでは、前回作成した「社内マニュアルAI」を選択しました。
    もちろん用途に応じて、「製品FAQ AI」「営業ナレッジAI」など別の名前で利用することもできます。 






      4. 標準の起動アイコンを使うか決める

      ASAPには、画面右下などに表示される標準の起動アイコンがあります。
      これをそのまま利用することもできますが、今回はWebページ内に、「社内マニュアルを調べる」というボタンを設置し、そのボタンを押したときだけ案内ボットを開く構成にしました。
      その場合、ASAPの標準の起動ツールはOFFにしておくと、画面がすっきりします。
      Webサイトのデザインに合わせて、好きな場所にボタンを配置できるのがメリットです。



      5. ASAPの埋め込みコードを取得する

      ASAPウィジェットを作成すると、Webサイトへ埋め込むためのJavaScriptコードが生成されます。
      生成されたコードをコピーして、Webサイト側へ貼り付けます。
      今回利用したコードは、このような形式でした。


      6. Zoho Sitesに埋め込む

      今回はZoho Sitesを利用しました。
      Zoho Sitesの、設定 → ページを編集する → フッターコード
      に、Zoho Deskから取得したASAPコードを貼り付けます。
      ASAPの読み込み処理なので、ヘッダーよりもフッターに入れておくと分かりやすいです。
      あわせて、ページ内のボタンからASAPを開くためのJavaScriptも追加します。



      これで、openManualBot()という関数を呼び出すとASAPウィジェットが開きます。

      7. Webページにボタンを設置する

      次に、Webページ上にボタンを設置します。
      今回は、「社内マニュアルを調べる」というボタンを作成しました。
      Zoho Sitesでは、ボタンのJavaScriptイベントに関数を設定できます。
      クリック時のイベントとして、openManualBot()を指定します。
      このような流れになります。
      ボタンを押す
      ↓
      ASAPが開く
      ↓
      案内ボットを利用する






      8. ナレッジベースも一緒に利用できる

      ASAPでは、案内ボットだけでなくナレッジベースも利用できます。
      つまり、利用者は、AIに質問するだけでなく、自分で記事を探すこともできます。
      この組み合わせは意外と重要です。
      AIの回答だけですべてを完結させる必要はありません。
      必要に応じて元の記事を確認できるようにしておけば、詳細な手順や注意事項を確認しやすくなります。
      「AIによる回答」と「従来型のナレッジ検索」を併用できるのが、Zoho Deskを利用するメリットの1つです。


      9. SalesIQと併用することもできる

      すでにWebサイトでZoho SalesIQを利用している場合でも、ASAPとは別に利用できます。
      例えば、
      SalesIQ
      → 通常のお問い合わせや有人チャット
      Zoho Desk案内ボット
      → FAQやナレッジ検索
      という使い分けができます。
      今回の検証でも、SalesIQのチャットを既存の問い合わせ窓口として残しつつ、別のボタンからZoho Deskの案内ボットを開く構成にしました。
      SalesIQとDeskの案内ボットは別の機能なので、用途を分けて利用することができます。


      10. スマートフォンからも利用できる

      WebページにASAPを組み込んでおけば、PCだけでなくスマートフォンのブラウザからも利用できます。
      例えば社員向けのポータルや、顧客向けのサポートページをスマートフォンから開き、「AIに質問する」ボタンを押して、そのまま質問できます。
      専用アプリを作らなくても、既存のWebサイトを入口にできる点は使いやすいところです。
      利用頻度が高い場合は、Webページ自体をスマートフォンのホーム画面へ追加してもらう方法もあります。



      11. 第2回まとめ

      今回は、Zoho Deskの案内ボットをWebサイトから利用する方法をご紹介しました。
      大まかな流れはこちらです。
      案内ボットで「顧客」「Web」を有効化
      ↓
      ASAPウィジェットを作成
      ↓
      Answer Botを有効化
      ↓
      ASAPのコードをWebサイトへ設置
      ↓
      Webページにボタンを設置
      ↓
      ボタンから案内ボットを起動


      この方法を使えば、Zoho Deskへログインしなくても、既存のWebサイトから案内ボットやナレッジベースを利用できるようになります。
      カスタマーサポートだけでなく、社内ポータル、製品サポートページ、代理店向けサイトなど、さまざまな用途に応用できます。
      ただし、実際に利用してみると、もう1つ重要なポイントが見えてきます。
      それが、「質問に対して正しいナレッジを検索できるか」です。
      同じ意味の質問でも、言い回しによって参照される記事が変わる場合があります。
      また、生成AIをONにする場合とOFFにする場合でも、回答の仕方に違いがあります。

      次回は、第3回:案内ボットの回答精度を検証!Claude+MCPとの比較として、実際に質問を変えながら、案内ボットがどのようにナレッジを検索・回答するのかを詳しく見ていきます。



      株式会社ワックアップについて


      ワックアップは、横浜・沖縄を拠点に、中小企業・店舗のデジタル化を支援するDXソリューションカンパニーです。

      特に沖縄地域においては、クラウド活用や情報共有基盤の整備、顧客データ活用など、地域企業に寄り添ったDX支援にも積極的に取り組んでいます。

      ポイント統合・交換サービス「Point Hub」、会員アプリ「ワックアプリ」、LINE公式アカウント連携サービス「LINE Hub」、など、顧客とのつながりを深める独自のサービスを提供しています。

      また、Zoho公式パートナーとして、CRM(顧客管理)やマーケティングオートメーションを中心とした「Zoho導入・運用支援」も行い、企業の業務効率化や情報基盤整備、データ活用をサポートしています。

      地域企業に寄り添いながら、“現場に定着するDX”を支援しています。




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