【第3回】“導線がないキャンペーン”は続かない  

2025/08/17 22:20

LINEで成果が出る仕組みづくりの第一歩

「LINEでキャンペーンを配信してみたけれど、思ったほど反応がなかった」
「友だちは増えているのに、そこからの来店や購入につながっていない」
そんな悩みを抱えている企業・店舗は少なくありません。

その原因の多くは、「導線の設計」がなされていないことにあります。


キャンペーンは“単体”では機能しない  

たとえば、LINEで「期間限定キャンペーン実施中!」と配信しても、ユーザーがすぐに反応してくれるとは限りません。
なぜなら、ユーザーの多くは「LINEを読む=その場で行動する」とは限らず、
一度読んで終わり、通知だけ見てスルー、あとで見ようと思って忘れてしまう──そんな行動が日常的だからです。

つまり、キャンペーンは“単体”で完結するものではなく、
**「知ってもらう→気づいてもらう→思い出してもらう→行動してもらう」**という一連の流れの中に設計しなければ、効果は薄くなってしまうのです。


LINEだけで「行動」を生むのは難しい  

LINEは非常に便利なツールですが、「配信→完結」には向いていません。
その理由は主に以下の3点です:

  • トーク画面が流れていくため、情報が埋もれやすい

  • 過去の情報を探すのが面倒(=記憶に残らない)

  • LINE内でできるアクションが限定的(申込み/購入などは別ページが多い)

こうした特性から、LINEは「きっかけを届ける」には適していても、
「完結まで一気に導く」には工夫が必要です。


導線設計のコツは“リッチメニュー”と“継続配信”  

キャンペーンの反応を高めるには、「思い出してもらう」「再アクセスしてもらう」仕組みが欠かせません。
ここで活躍するのが、LINEのリッチメニューや継続的なステップ配信です。

  • リッチメニューに「キャンペーン情報はこちら!」という導線を設置

  • トーク配信後も、数日後にフォローアップ配信でリマインド

  • クーポン取得や参加フォームへワンタップで誘導できる動線の整備

こうした工夫により、ユーザーが「あ、これ前に来てたやつだ」と気づき、
「じゃあ今見てみようかな」というアクションへとつながりやすくなります。


“体験の設計”がLINEキャンペーンのカギ  

LINEキャンペーンを成功させるためには、「情報を届ける」だけでは足りません。
その情報を見たユーザーが、どんな体験をするのか?
そのストーリー全体を設計することが、成果の分かれ道になります。

たとえば:

  • 初回接触:キャンペーン配信

  • リッチメニュー:詳細情報や特典申込み導線

  • 数日後:フォロー配信+限定クーポン

  • 店舗来店:LINE画面提示で特典付与

このように“数ステップ先まで見据えた設計”をすることで、LINEは単なるお知らせから“行動を生み出すツール”へと進化します。


単発配信から、「導線のある仕組み」へ  

一斉配信だけでは、キャンペーンは“打ちっぱなし”になってしまいます。
必要なのは、「見て終わり」から「行動につながる」導線設計。

次回は、こうした仕組みをもっと高精度に設計するために必要な「ユーザーセグメントとタグ活用」について解説していきます。