はじめてのアプリ開発①

2025/09/10 12:00

 AppleとGoogleの“開発者アカウント”とは

スマホアプリを開発しても、そのままではユーザーに届けることはできません。
App Store や Google Play にアプリを公開するには、それぞれのプラットフォームと 「開発者アカウント」契約 を結ぶ必要があります。

この契約こそが、Apple Developer Program(ADP)Google Play Developer(GPD) です。
本コラムでは、それぞれの概要と違い、そしてアプリを公開するために押さえておきたい準備のポイントを整理します。


アプリをストアに並べるには“契約”が必須

私たちが普段当たり前のように利用しているApp StoreやGoogle Play。そこにアプリを公開できるのは、AppleやGoogleと正式な契約を結んだ「開発者アカウント」を持つ人や企業だけです。

つまりアプリ開発とは、「アプリを作る」ことと同じくらい、「ストアに並べるための契約手続き」が重要になります。
これを後回しにしてしまうと、「せっかくアプリが完成したのに公開できない」という事態にもなりかねません。



Apple Developer Program(ADP)

Apple Developer Programは、iPhoneやiPad向けアプリを App Storeに公開するために必須の契約 です。

  • 年会費:99ドル(毎年更新)

  • 対象:個人または法人

  • 法人の場合:D-U-N-S番号(企業を世界共通で識別する番号)が必須

Appleはユーザー保護と品質管理に非常に厳しい姿勢を持っています。法人登録では、会社情報の確認や代表者への電話確認が行われることもあり、登録から利用開始までに数週間かかるケースも珍しくありません。

そのため、アプリ完成直前に登録を始めても間に合わない 可能性があります。アプリ開発を進めると同時に、早めに登録準備を進めておくことが望ましいのです。


👉 詳しい登録手順はこちら → Apple Developer Program 登録手順


Google Play Developer(GPD)

Google Play Developerは、Androidアプリを Google Playに公開するために必要な契約 です。

  • 登録料:25ドル(初回のみ)

  • 対象:個人または法人

  • 登録に必要なもの:Googleアカウント、クレジットカード、法人情報

  • 法人の場合:D-U-N-S番号または法人番号が必要

かつては「簡単に登録できる」印象が強かったGoogleですが、近年は不正アプリ対策を強化しており、法人アカウントの場合は「ビジネス情報の確認(Business Verification)」が必須となりました。
この際にD-U-N-S番号を利用すると、審査をスムーズに進めやすくなります。


👉 詳しい登録手順はこちら → Google Play Developer 登録手順



AppleとGoogleの違い

両者の開発者アカウントは共通点もあれば、違いもあります。

まず 費用 では、Appleは毎年99ドルの年会費制、Googleは初回に25ドルを支払えば以降の年会費は不要です。

必要な情報 については、どちらも個人での登録は可能ですが、法人の場合は確認手続きが必要です。AppleはD-U-N-S番号が必須、GoogleはD-U-N-S番号または法人番号で確認されます。

審査の厳しさ では、Appleは数日から数週間かかる場合があり厳格な審査プロセスが特徴。一方Googleは比較的スムーズで、数時間から数日で承認されることが多いです。

要するに、Appleは「厳格で時間がかかるが信頼性重視」、Googleは「比較的スムーズだが法人の場合はしっかり確認される」という違いがあるのです。



D-U-N-S番号とは?

ここで出てきた「D-U-N-S番号」とは、米国のDun & Bradstreet社が管理する企業識別番号で、世界中の企業を一意に識別するために使われています。

  • 日本企業も取得可能(申請は無料)

  • 登記情報をもとに付与されるため「会社の身元保証」のような役割を持つ

  • AppleやGoogleの開発者登録だけでなく、海外取引や信頼確認の場面でも利用される

法人としてアプリを公開するなら、このD-U-N-S番号を早めに取得しておくことが安心につながります。



ワックアプリなら安心

ここまで読んで、「開発者アカウントが必要なのは分かったけれど、自社で手続きを進めるのは大変そう…」と感じられたかもしれません。

実際、Appleの審査では英語でのやり取りが必要になったり、Googleでも書類の不備で確認が長引いたりするケースがあります。慣れていなければ予想以上に時間を取られる作業です。

そこで役立つのが 「ワックアプリ」 です。
ワックアプリは単なるアプリ構築サービスではなく、AppleやGoogleの開発者登録に関するサポートも提供しています。
開発と並行して「公開に向けた契約の準備」も同時に進められるため、迷いや不安を抱えることなくアプリ公開を実現できます。



まとめ:早めの準備が成功のカギ

アプリ開発というと「機能」や「デザイン」に意識が向きがちですが、実際には「開発者アカウントをどうするか」が最初の大きなハードルです。

特に法人で公開する場合は、AppleでもGoogleでも D-U-N-S番号が必須
これを知らずに開発だけを進めてしまうと、完成したアプリが公開できずに止まってしまうリスクがあります。

だからこそ、アプリ公開を考えている方は、できるだけ早い段階で登録の準備を始めることが成功のカギです。
そして、ワックアプリのように「契約から公開まで伴走してくれる仕組み」を活用することで、開発のスピードを落とさず安心して進められます。