Zoho CRM AIエージェント徹底解説 ①

2026/07/04 2:10

入力のためのCRMはもう終わり。
なぜ今、Zoho CRMに「AIエージェント」が必要なのか?

2022年のChatGPT登場以降、ビジネスにおけるAI活用は、文章を作ることや要約すること、質問に答えることを中心に発展してきました。

もちろん、それだけでも十分に便利です。

私たち自身も、提案書のたたき台を作ったり、議事録を整理したり、情報収集を行ったりと、日々の業務で生成AIを活用しています。

しかし今、CRM(顧客管理システム)の世界では、少し違う進化が始まっています。

それが、Zoho CRMに実装された「Zia Agent(ジア・エージェント)」です。


これは単なるAI機能の追加ではありません。

私たちは、「入力するためのCRM」から「AIが働くためのCRM」への転換点だと考えています。

では、なぜ今、CRMにAIエージェントが必要なのでしょうか。

まずは、私たちが日々向き合っている現場の課題から考えてみたいと思います。


私たちは何のためにCRMへ入力しているのでしょうか?

Zoho CRMの導入支援を行っていると、現場からさまざまなお声をいただきます。

入力作業そのものが負担になっていたり、使い方が十分に浸透していなかったり、入力しても自分のメリットを感じられなかったりすることで、CRMが定着しない企業は少なくありません。

そして気が付くと、CRMは過去の活動を記録するだけのシステムになってしまいます。

本来、CRMは会社の重要な資産です。

しかし現実には、上司へ報告するために入力するもの、案件の記録を残すためのものという位置付けになり、入力という義務だけが現場へ残ってしまうケースを数多く見てきました。

これはZoho CRMに限った話ではありません。

多くのCRMが長年抱えてきた課題ではないでしょうか。


人はデータを持っていても、なかなか活用できない

営業担当者は常にマルチタスクです。

顧客対応をしながら見積書を作成し、問い合わせへ回答し、時にはクレーム対応も行わなければなりません。

そのような状況の中で、CRMに蓄積された過去の商談履歴や失注傾向を分析し、次に提案すべき商品や優先的にアプローチすべき顧客を考えることまで求められます。

本来であれば、そのようなデータ活用こそがCRMの価値であるはずです。

しかし現実には、目の前の業務に追われ、そこまでの分析に十分な時間を確保できている企業は決して多くありません。

データがないのではありません。

データを見て考え、次の行動につなげる時間が足りていないのです。

ここに、AIエージェントの価値があるのではないでしょうか。


従来の自動化では限界がありました

「うちはワークフローやブループリントを使っているから大丈夫」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

もちろん、これらの機能は非常に便利です。

しかし、従来の自動化は、あらかじめ決められたルールを実行することを前提としていました。

例えば、商談が受注になったらお礼メールを送信する、クレームが登録されたらマネージャーへ通知するといった処理です。

これらは決められたルールを確実に実行することは得意ですが、顧客との関係性や過去の経緯、問い合わせ内容などを踏まえながら、今この顧客に何をすべきかを考えることはできませんでした。

つまり、データを見て判断する部分は、最後まで人に依存していたのです。


Zia Agentは「デジタル従業員」に近い存在

ここに登場したのが、Zia Agentです。

私たちは、Zia Agentを単なるAI機能ではなく、「デジタル従業員」に近い存在だと考えています。

従来の生成AIは、人が質問して初めて答える受動的な存在でした。

一方、AIエージェントは、CRMに蓄積されたデータを確認し、分析し、判断し、必要なアクションを提案あるいは実行することを目指しています。

例えば、問い合わせが入った際に過去の活動履歴や成功事例を参考にしながら返信文を考えたり、顧客の購買傾向や問い合わせ内容の変化から解約リスクを察知したりと、人では気付きにくい兆候を見つけてくれる可能性があります。

つまり、人が入力したデータを、AIが働くための材料として活用する世界が始まろうとしているのです。


入力のためのCRMは、もう終わりかもしれない

これまでのCRMでは、データを入力するのも、分析するのも、最終的に判断するのも、すべて人が担ってきました。

しかし、AIエージェントの登場によって、その前提が大きく変わり始めています。

これからのCRMは、人が入力したデータを人だけが活用するシステムではありません。

顧客情報、商談履歴、メール履歴、活動履歴、商品情報といったデータをAIも理解し、人では気付かなかった示唆を与え、人の代わりに一部の業務を支援するための基盤へと変化していきます。

私たちは、Zoho CRMが今、大きな転換点を迎えていると感じています。

「入力するためのCRM」から、「AIが働くためのCRM」へ。

Zia Agentは、その入口になるのかもしれません。



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一方で、Zia Agentの仕組みについてはまだ情報が少なく、どのようなLLMを利用しているのか、OpenAIやClaudeとは何が違うのか、BYOK(Bring Your Own Key)にはどのような意味があるのか、そしてAIはどこまで自律的に動けるのかなど、気になっている方も多いのではないでしょうか。

次回は、LLM、BYOK、Agentic AIというキーワードを軸に、Zoho CRMのZia Agentがどのような仕組みで動いているのかを整理しながら、私たちが実際に検証して分かったことも交えてご紹介したいと思います。



株式会社ワックアップについて


ワックアップは、横浜・沖縄を拠点に、中小企業・店舗のデジタル化を支援するDXソリューションカンパニーです。

特に沖縄地域においては、クラウド活用や情報共有基盤の整備、顧客データ活用など、地域企業に寄り添ったDX支援にも積極的に取り組んでいます。

ポイント統合・交換サービス「Point Hub」、会員アプリ「ワックアプリ」、LINE公式アカウント連携サービス「LINE Hub」、など、顧客とのつながりを深める独自のサービスを提供しています。

また、Zoho公式パートナーとして、CRM(顧客管理)やマーケティングオートメーションを中心とした「Zoho導入・運用支援」も行い、企業の業務効率化や情報基盤整備、データ活用をサポートしています。

地域企業に寄り添いながら、“現場に定着するDX”を支援しています。




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