Assistant APIとZia Agents API

Zoho CRMにAI機能を組み込む方法はいくつかありますが、今回取り上げるのは、Assistant APIとZia Agents APIの2つです。
どちらもCRMからAIを呼び出すことには変わりありません。しかし、整理してみると、使えるAIモデル、モデルの管理方法、料金体系に違いがあります。
今回は、その違いと、実際の管理画面でトークンやクレジットを確認する方法を紹介します。
1. CRMからAIを呼び出す2つの方法
① Assistant APIを使う
Assistant APIは、Zoho CRMが提供する生成AI用のAPIです。
Delugeなどから質問や分析したいデータを渡すと、AIが処理して結果を返してくれます。
例えば、CRMから顧客の商談履歴を取得し、「この顧客の商談内容を要約してください」と依頼するといった使い方です。
処理の流れはシンプルです。
Zoho CRM → Deluge関数 → Assistant API → AIによる回答
特別にAIエージェントを作成する必要がなく、比較的手軽に利用できます。
※ ただし、2026年10月現在のAssistant API v8では、Zoho Hosted LLMの標準モデルが使用されます。
APIリクエストから自由にモデルを指定することはできません。
CRMの設定画面にはOpenAIなどを利用するBYOK(独自APIキーの利用)も用意されていますが、Assistant API v8からは利用できない点に注意が必要です。
Zohoの案内では、2027年第1四半期に予定されているv9で、LLMプロバイダーやモデルの指定に対応する予定とのことです。
② Zia Agents APIを使う
もう一つは、Zoho Zia Agentsで作成したAIエージェントを、CRMから呼び出す方法です。
こちらは、あらかじめZia Agentsでエージェントを作成し、利用するLLM、分析の指示、必要なツールなどを設定します。
Zoho CRM → Deluge関数 → Zia Agents API → AIエージェント → 分析結果
例えば「商談分析アドバイザー」というエージェントを作成し、CRMから商談データを渡して分析してもらうことができます。
エージェントごとに使用するモデルを指定できることが、大きな違いです。
また、分析指示をエージェント側で管理できるため、プログラムを変更せずに指示内容を改善できる場合もあります。
2. それぞれのメリット・デメリット

どちらが優れているというよりも、目的に応じた使い分けが必要です。
単純な要約や文章生成であれば、Assistant APIの方がシンプルです。
一方、分析内容に応じてモデルを変更したい、複数のツールを組み合わせたい、AIの指示内容を一元管理したいといった場合は、Zia Agents APIの方が適しています。
3. LLMの利用方式と料金体系も違う
ここが少しわかりにくいところです。
Assistant APIの場合
CRMのZia設定には、次の2つのLLM利用方式があります。
内部用LLM(Zoho Hosted LLM)
BYOK(OpenAIなどの独自APIキーを利用)
ただし、先述のとおりAssistant API v8から使えるのは内部用LLMのみです。
CRMの標準AI機能でBYOKが利用できることと、Assistant APIでBYOKを利用できることは別なので、混同しないようにしたいところです。
Zia Agents APIの場合
Zia Agentsには、次の3種類の利用方式があります。

ZKSとは、Zoho Key Systemの略です。
BYOKとの違いは、APIキーを誰が用意し、どこから料金が請求されるかという点です。
ZKSならZohoがAPIキーを管理し、Zia Agentsのクレジットで支払います。
BYOKなら、自分でAPIキーを管理し、OpenAIなどの提供元に直接支払います。
4. トークンとAIクレジットはどう違う?
料金画面を確認する前に、2つの言葉を整理しておきます。
トークンはAIが処理する文章などの量を表す単位です。
AIに渡す質問やデータが入力トークン、AIが生成する回答が出力トークンです。
一方、AIクレジットは、Zia Agentsで課金対象のAI処理に使われる単位です。
トークンを使ったからといって、必ずAIクレジットが減るわけではありません。
無料枠の範囲内であれば、トークンを消費してもAIクレジットの消費は0になります。
5. CRM側のトークン使用量はどこで確認する?
確認場所は次のとおりです。
Zoho CRM → 設定 → Zia → モデル → 使用状況

ここでは、内部LLMなどの使用状況を確認できます。
確認できるのは、主に以下の情報です。
トークンの使用量
使用量の推移
利用したサービス
利用したAIモデル
例えば、弊社の画面では、過去30日間のZoho Hosted LLMの使用量として410,636トークンが表示されていました。
これはAIで処理した量であり、残りの利用可能トークン数ではありません。
また、「上限」タブでは、管理者が設定したトークン上限ルールを確認できます。
ただし、この画面にはZia Agentsのような月間無料枠の残量やAIクレジット残高は表示されていません。
CRM側で計測されるトークン数には、Assistant API以外のCRM標準AI機能が含まれる場合がある点にも注意が必要です。
6. Zia Agentsのトークンとクレジットはどこで確認する?
こちらは、Zia Agentsの管理画面で確認します。
Zia Agents → 設定 → プランと請求 → Usage

まず「Zoho Hosted」タブです。
ここでは月間無料枠に対する使用状況が表示されます。
弊社の2026年10月の画面では、次のようになっていました。

つまり、AIは使っていますが、無料枠内なので料金は発生していません。
さらに、画面を下へスクロールすると、モデル別・エージェント別の使用状況も確認できます。
どのAIエージェントが、どのモデルを使い、何トークン消費したのかを確認できるのは便利です。
次に「External LLMs」タブです。

こちらでは、Zoho Key Systemを利用した外部LLMの料金を確認できます。
例えば、弊社でGPT 5.6 Solを使用した際には、次のような結果になりました。

外部LLMでは、使用するモデルによって入力と出力の単価が異なります。
そのため、トークン数が同じでも、モデルや入力・出力の割合によって料金は変わります。
また「Plans」画面では、利用可能なAIクレジット残高や累積使用量を確認できます。
Usageは何にどれだけ使用したか、Plansは利用枠や残高を確認する画面と考えるとわかりやすいと思います。
7. まとめ
弊社では、当初あまり意識せずにAssistant APIとZia Agents APIを使い分けていました。
実際、どちらもCRMから呼び出して分析結果を表示できるので、利用者から見れば大きな違いはありません。
しかし、開発や運用の立場では、その違いを理解しておく必要があります。
特に重要なのは、使用するLLMの選択と、トークン・クレジットの管理です。
Assistant API v8ではモデルを自由に切り替えられませんが、Zia Agentsならエージェントごとにモデルを設定できます。
また、Zia Agentsは無料トークン枠やAIクレジットの消費状況を細かく確認できるため、利用量やコストを管理しやすいと感じました。
一方で、簡単な処理にまで毎回エージェントを作成する必要があるかというと、必ずしもそうではありません。
単純なAI処理ならAssistant API、モデル選択や機能拡張を重視するならZia Agents API。
まずは、この考え方で使い分けるのがよさそうです。
Zoho CRMにAI機能を組み込む際には、AIに何をさせるかだけでなく、どのAPIを使うのか、どこで利用状況を確認するのかまで含めて設計しておくことが大切だと感じました。
※本記事は2026年10月時点の仕様と弊社環境での検証結果に基づきます。
利用可能なモデル、無料枠、料金、APIの仕様は契約やデータセンター、今後のアップデートによって変更される場合があります。
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特に沖縄地域においては、クラウド活用や情報共有基盤の整備、顧客データ活用など、地域企業に寄り添ったDX支援にも積極的に取り組んでいます。
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また、Zoho公式パートナーとして、CRM(顧客管理)やマーケティングオートメーションを中心とした「Zoho導入・運用支援」も行い、企業の業務効率化や情報基盤整備、データ活用をサポートしています。
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