Zoho CRM AIエージェント徹底解説 ④

2026/07/23 23:58

Zia AIとは何か?Agentを作るAIという新しい考え方

前回は、Zia Agentの頭脳となるLLMについてご紹介しました。

Zoho CRMでは、「Zoho Hosted Models」「External LLM(Zoho Keys)」「BYOK」といった複数の選択肢が用意されており、企業の考え方に合わせてAIを選択できることをご説明しました。

ところが、実際にAgent Studioを触っていると、また新しい言葉が登場します。

「Zia AI」


最初は私たちも少し混乱しました。

「また新しいAIなのだろうか。」

「ZKSとは何が違うのだろう。」

「結局、AIは何種類あるのだろう。」

しかし、実際に使ってみると、その役割はまったく違うことが分かりました。

今回は、この「Zia AI」が何者なのかを整理してみたいと思います。


Agent Studioには二つの作成方法がある

Agent Studioを開くと、Agentの作成方法として二つの選択肢が表示されます。

一つは「ゼロから作成」。

もう一つが「Zia AIで作成」です。

「ゼロから作成」は、その名の通り、自分でAgent名や説明、Instructions、Knowledge、Toolsなどを一つひとつ設定していく方法です。

一方、「Zia AIで作成」を選ぶと、「どのようなAgentを作りたいか」を自然な文章で入力するだけで、AIがAgentの設計を支援してくれます。

ここで私たちは、「Zia AIはAgentそのものではない」ということに気付きました。


Zia AIはLLMではない

例えば、「営業担当者向けに、商談内容を分析して次に取るべきアクションを提案するAgentを作成したい」という内容を入力すると、Zia AIはその内容を理解し、Agent名や説明だけでなく、InstructionsやKnowledge、利用するToolsまで提案してくれます。

つまり、Zia AIが行っているのは「営業分析」ではありません。

営業分析を行うAgentを設計しているのです。

この違いはとても重要です。

前回ご紹介したLLMは、実際に文章を理解し、推論し、回答を生成する「頭脳」でした。

一方、Zia AIは、その頭脳を使って動くAgentを設計するためのAIアシスタントです。

役割はまったく異なります。


ZKSとの違い

ここも最初は混乱したポイントでした。

私たちは最初、「Zia AIもZKSの一部なのではないか」と考えていました。

しかし整理すると、それぞれ担当している役割が違います。

イメージすると、次のようになります。




つまり、Zia AIは設計担当。

ZKSは実際にAgentが動作するためのAI基盤。

同じ「AI」という言葉が使われていますが、役割はまったく違います。

この関係を理解すると、Agent Studioの構成も非常に分かりやすくなりました。


Zohoらしい設計思想を感じた

私たちは、この仕組みを見て「Zohoらしい」と感じました。

多くのAIサービスは、「AIを使うこと」を支援します。

しかしZohoは、その一歩先を見ています。

Agentそのものを作る工程までAIで支援しようとしているのです。

Agentを設計する。

必要なInstructionsを考える。

利用するKnowledgeを選ぶ。

必要なToolsを組み合わせる。

これまでは人が試行錯誤しながら作っていた作業です。

その設計作業自体をAIが支援してくれる。

これは非常に興味深い考え方だと感じました。


人がゼロから作る時代は変わるかもしれない

もちろん、現時点ではZia AIが提案する内容をそのまま利用できるとは限りません。

業務内容や運用ルールに合わせて修正する必要があります。

しかし、ゼロから考えるのと、AIが作ったたたき台をレビューするのでは、作業効率は大きく変わります。

近年は「AIが文章を書く」ことが話題になっていますが、今後は「AIがAgentを設計する」ことも当たり前になっていくのかもしれません。

人は方向性を決める。

AIはAgentを設計する。

人がレビューし、改善する。

そのような開発スタイルが、Agentic AI時代の新しい標準になっていく可能性があります。


まとめ

Zia AIは、新しいLLMではありません。

Agentでもありません。

Agentを設計するためのAIアシスタントです。

一方、ZKSはAgentが実際に動作するためのAI基盤であり、Zoho Hosted ModelsやOpenAI、Claudeなど、利用するLLMを選択する役割を担っています。

同じ「AI」という言葉でも、それぞれ担当している役割は大きく異なります。

私たちは今回の検証を通じて、Zohoが目指しているのは「AIを利用する世界」だけではないと感じました。

AIを使ってAgentを作り、そのAgentが業務を支援し、さらに人が改善していく。

そのサイクル全体を支援しようとしている。

そこに、Zohoが描くAgentic AIの未来があるのではないでしょうか。

株式会社ワックアップについて


ワックアップは、横浜・沖縄を拠点に、中小企業・店舗のデジタル化を支援するDXソリューションカンパニーです。

特に沖縄地域においては、クラウド活用や情報共有基盤の整備、顧客データ活用など、地域企業に寄り添ったDX支援にも積極的に取り組んでいます。

ポイント統合・交換サービス「Point Hub」、会員アプリ「ワックアプリ」、LINE公式アカウント連携サービス「LINE Hub」、など、顧客とのつながりを深める独自のサービスを提供しています。

また、Zoho公式パートナーとして、CRM(顧客管理)やマーケティングオートメーションを中心とした「Zoho導入・運用支援」も行い、企業の業務効率化や情報基盤整備、データ活用をサポートしています。

地域企業に寄り添いながら、“現場に定着するDX”を支援しています。




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