第7回:販促の「効果」を見えるようにするには?ポイント設計から始めるPDCA

2025/06/10 10:30
「ポイントキャンペーンをやってみたけれど、効果があったのかどうか分からない」 「なんとなく来店は増えた気がするけど、数値として検証できていない」 ——こうした悩みは、多くの店舗や企業が抱える共通の課題です。

OMOが進む現代において、販促施策は“打ちっぱなし”では通用しません。 
施策の「前後でどう行動が変わったか」「誰に何が響いたか」を把握・分析し、改善するサイクル(PDCA)を回すことが求められます。

このとき重要な役割を果たすのが、「ポイントを軸にした施策設計」です。 
まず前提として、販促の効果測定が難しい理由は、主に次の2点に集約されます。
  1. 顧客の行動が分散している(店舗/EC/アプリ)
  2. 施策と反応の紐づけができていない
どの施策がどの顧客に届き、どう行動が変化したか。
これを明確にするには、「共通の基準」で行動を測定する必要があります。

ここで役立つのが、「ポイント」の存在です。 
Point Hubは、実店舗やEC、系列ブランド間でのポイントの統合・交換・流通を実現するサービスです。 

これにより、次のような「使える販促設計」が可能になります:
  • 複数チャネルで共通に使えるポイントキャンペーンを設計
  • 利用条件を明示した「交換型特典」により、反応を測定しやすくする
  • 他ブランドとの連携で相互送客の成果を「交換実績」として捉える

たとえば、ある施策で「500ポイント以上の保有者限定で交換ギフトを提供」した場合、 実際にどれだけのユーザーが交換したか、どの店舗で反応が高かったか、などの結果を集計しやすくなります。
ポイントの“動き”そのものが販促の成果を示す指標になりうるのです。 

また、ポイント設計は「次の行動を生み出す仕掛け」にもなります。
  • ポイント交換によって再来店や再購入のきっかけが生まれる
  • 利用履歴に応じて特典や通知を切り替えることで施策の差別化が可能
  • 系列間のポイント共通化により、自然な“顧客回遊”を生み出す
こうした流れは、“ポイントという数値で把握できる接点”があるからこそ可視化・検証しやすいのです。
さらに、Zoho CRMのような外部の分析ツールと連携すれば、ポイントの利用履歴をもとに
  • どの施策が最も反応率が高かったか
  • どのセグメントに効果が出たか
  • 交換後のリピート率がどう変化したか 
といったより深い分析が可能になります。

重要なのは、効果測定に耐える仕組みを最初から設計しておくことです。 
単なる「ポイント配布」で終わるのではなく、
  • 条件(例:〇日までに来店したら〇ポイント)
  • 行動(交換/利用/回遊)
  • 結果(ポイント移動数や特典交換数) 
を通じて、「何がどれだけ使われたか」が見える状態を作っておくことが、PDCAを回す鍵になります。

Point Hubは、まさにこの “設計可能な販促”の起点として機能します。 
たとえCRMをまだ導入していなくても、ポイントの動きという定量データをもとに「仮説→施策→確認→修正」を繰り返すことは十分可能です。

次回は、実際にPoint Hubを活用してOMO的な成果を上げた企業・店舗の事例をご紹介します。 
どのように導入が進み、何が変わったのか。現場の声とともにお届けします。